映画に感謝を捧ぐ! 「アバター・オブ・マーズ」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。

 今回はマーク・アトキンス監督の

 「アバター・オブ・マーズ」に感謝を捧げようと思います。

アバター・オブ・マーズ [DVD] - アントニオ・サバトJr.
アバター・オブ・マーズ [DVD] - アントニオ・サバトJr.

 エドガー・ライス・バローズの小説「火星のプリンセス」を

 もとにして2009年に作られた本作は

 男児感と小規模映画会社的戦術が

 入り交じった宇宙系SFであります。

 少年漫画、TVゲーム、おとぎ話、戦争映画を

 融合させたかのようなストーリー&キャラクター造形と

 軽量級アトラクション風味満載の映像が

 一体となる光景は

 私に「説明台詞」によるハッタリ戦術

 超人的パワーを持ったヒーローと

 強大な権力&能力を持った悪漢の闘いが

 緩慢化&軽量化する現象

 既視感溢れる場面をつなぎ合わせる作劇法の

 一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。

 (万事解決のハッピー・エンドと見せかけて

 力業と渋味が交錯する幕切れへと着地している点も見逃せません。)

 まさに「異世界冒険ごっこ映画」の一翼を担う

 作品であると言えるでしょう。

 E・R・バローズの作家人生の幕開けを告げた小説を

 便乗商品映画界の雄「アサイラム」特有の省力感+男児気質と

 2000年代映画文化を駆使して映像化した本作と

 生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。