映画に感謝を捧ぐ! 「呪いの家」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はルイス・アレン監督の「呪いの家」に
感謝を捧げようと思います。
呪いの家 [DVD] - レイ・ミランド, ドナルド・クリスプ, ゲイル・ラッセル, ルイス・アレン, レイ・ミランド
ドロシー・マカートルの小説「Uneasy Freehold」を
もとにして作られた本作は
映像的恐怖よりも物語的恐怖に重きを置いた怪奇映画であります。
アトラクション的特殊効果を極限まで抑制し
サスペンス的謎解き&人間模様によって
怪奇恐怖を生成しようと試みたストーリー&演出は
私に「殺人&破壊」に依存しない怪奇映画作りと
人間関係が家屋に与える影響を世に示す手法の
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(怪奇映画史上屈指の「穏健な力業」を感じさせる
最終決戦となっている点も見逃せません。)
まさに「愛憎文学系怪奇映画」の
一翼を担う作品であると言えるでしょう。
殺人や人体破壊に依存しない作劇法&映像技と
穏健にして陰鬱な狂気によって
他の怪奇映画とは一味違う恐怖性を持った存在となった本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。