映画に感謝を捧ぐ! 「世界残酷物語」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はグァルティエロ・ヤコペッティ監督の
「世界残酷物語」に感謝を捧げようと思います。
世界残酷物語 [DVD] - グァルティエロ・ヤコペッティ, グァルティエロ・ヤコペッティ
世界各国の文化&風習について記録した本作は
胡散臭さと生真面目さが交錯する記録映像であります。
社会派+ブラック・ユーモア的メッセージと
見世物的暴力&お色気が融合した映像&語り口が
細切れ的且つ軽快に進行する光景は
私に「真実味と怪しさが独特のバランスで共存する」現象と
世界各国に対する記号的イメージ食&性と暴力を結ぶ絆
欲望がもたらすエネルギー&狂気を世に知らしめる試みの
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(異文化交流の暗部、宗教を利用した精神支配
歪められた情報がもたらす恐怖を
静かに写し出す幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「陰性観光旅行映像」の一翼を担う
作品であると言えるでしょう。
怪しげな情報に真実味を与える映像&解説技と
状況に応じた音楽活用&躍動感を保ち続ける編集技によって
記録映像界の雄「G・ヤコペッティ監督」の誕生を告げると同時に
後年の記録映像に対する「道しるべ」となった本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。