映画に感謝を捧ぐ! 「壮絶!独伊サン・ピエトロ攻防戦」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はジョン・ヒューストン監督の
「壮絶!独伊サン・ピエトロ攻防戦」に感謝を捧げようと思います。
DVD>壮絶!独伊〈サン・ピエトロ〉攻防戦 [戦争ドキュメント/42] (<DVD>)
第2次大戦期のサン・ピエトロにおける戦いの
一部を記録した本作は
技術力と戦術性が絡み合う記録映像であります。
連合軍の正義を掲げる情報戦術
戦場において「記録体制」を維持する技術力
武勇伝要素を抑制し、戦況を冷静に見つめる精神を
融合させた映像&語り口は
私に「敵軍の残虐性」を声高に訴えることなく
自軍の偉大さをアピールする手法と
軍隊礼賛的内容の中に「軍隊に対する皮肉」が
宿る現象の一形態を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(娯楽映画的ハッピー・エンドの装飾を纏いながらも
戦争の残酷さを写し出す幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「サン・ピエトロ攻防戦入門」の一翼を担う
作品であると言えるでしょう。
記録映像技法と娯楽映画技法による共同戦線によって生を受けながら
後年のJ・ヒューストン監督作に通じる要素を感じさせる本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。