映画に感謝を捧ぐ! 「ナチス侵攻!」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。

 今回はフランク・キャプラ監督の「ナチス侵攻!」に

 感謝を捧げようと思います。

ナチス侵攻! CCP-177 [DVD] - フランク・キャプラ
ナチス侵攻! CCP-177 [DVD] - フランク・キャプラ

 記録映像路線「なぜ我々は戦うのか」の

 一翼を担う本作は

 ナチス・ドイツ軍による世界制覇計画の序曲を

 豪快に写し出す宣伝用映像であります。

 ドイツの歴代権力者に対する批判的目線

 アニメーション技法、記録映像技法の限りを尽くして

 ナチス・ドイツの標的となった国々の運命と

 ソ連(現ロシア)&欧州大国のナチス・ドイツに対する

 反応を世に示した映像&語り口は

 私に「歴史」のブラック・ユーモア性、軍事宣伝技術

 世界征服戦術の一端と

 1930年代後半のヨーロッパ事情に対する

 アメリカ軍的解釈の一形態を目の当たりにする機会を

 もたらしました。

 (「続編が決定したアクション映画」を思わせるような

 幕切れとなっている点も見逃せません。)

 まさに「ナチス・ドイツ成長&攻勢日記」の称号にふさわしい

 作品であると言えるでしょう。

 A・ヒトラー&彼の軍団による

 大胆にして巧妙なる世界征服構想の本格始動を

 娯楽映画と記録映像の技を使い分けながら

 アメリカ国民に知らしめる存在であると同時に

 「言葉&映像によって戦争を煽る」恐怖を世に示す存在となった本作と

 生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝!!!。