映画に感謝を捧ぐ! 「地球、最後の男」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。

 今回はウィリアム・ユーバンク監督の

 「地球、最後の男」に感謝を捧げようと思います。

地球、最後の男 [DVD] - ガンナー・ライト, ナンシー・ステラ, アンビル・チルダーズ, ウィリアム・ユーバンク
地球、最後の男 [DVD] - ガンナー・ライト, ナンシー・ステラ, アンビル・チルダーズ, ウィリアム・ユーバンク

 宇宙飛行士「リー・ミラー」の運命を描いた本作は

 壮絶なる幻惑感&積載過多感に圧倒されるSF映画であります。

 宇宙船に一人取り残された主人公の運命と

 謎めいた回想描写&記録映像の連打によって

 ある種の「純文学」と化していくストーリー&演出は

 私に「2001年宇宙の旅」がSF映画界に与えた影響の一端と

 謎を詰め込みまくる作劇法&細切れ的映像技によって

 極限まで限定された人員&空間を補う試みの

 一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。

 (反則感満載の力業で様々な謎を解決しようとする姿に

 驚かされる幕切れとなっている点も見逃せません。)

 まさに「空間限定型SF」史上屈指の軽量にして難解な

 珍作であると言えるでしょう。

 節約志向、ハッタリ精神、思わせぶり&どんでん返し史上主義が

 複雑に絡み合う本作と

 生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。