映画に感謝を捧ぐ! 「我等の仲間」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はジュリアン・デュヴィヴィエ監督の
「我等の仲間」に感謝を捧げようと思います。
我等の仲間 ジュリアン・デュヴィヴィエ HDマスター [DVD] - ジャン・ギャバン, ジュリアン・デュヴィヴィエ, シャルル・スパーク, ジュリアン・デュヴィヴィエ, ジュリアン・デュヴィヴィエ, シャルル・スパーク, ジャン・ギャバン, シャルル・ヴァネル, ヴィヴィアーヌ・ロマンス, レイモン・エイムス, シャルル・ドラ
宝くじによって得た金で食堂を開こうとする
男たちの運命を描いた本作は
男気と女心、ユーモアと苦味が交錯する
日常劇であります。
刹那的な日々に終止符を打ち
人生を切り開くために奮闘する男たちの絆が
愛、欲望、運命の悪戯によって崩壊していく姿を
和やかさと渋味、現実感と物語性、躍動感と見せ場作りの
均整を保ちながら描いていくストーリー&演出は
私に「男同士の友情と男女の愛によるせめぎ合い」と
文学性と娯楽性が絶妙のバランスで配合された
作品世界作りの一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(娯楽的高揚感&感動誘発を抑制し
悪女の罠によって希望と絆を失った男の悲哀を静かに写し出す
幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「人情+愛憎系男性&女性論」の
一翼を担う作品であると言えるでしょう。
渋味の利いた俳優&女優陣、素朴な風景
人間に対する優しくも冷酷な目線が一堂に会する事によって
ホームドラマ、コメディ、サスペンスが複雑に絡み合う
作品となった本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。