映画に感謝を捧ぐ! 「サイバー・ハック」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はロイス・ゴーサッチ監督の「サイバー・ハック」に
感謝を捧げようと思います。
人間の脳に対する「ハッキング」を試みる男
「メイソン」と彼を取り巻く人々の運命を描いた本作は
様々な要素を駆使して鑑賞者を幻惑するSF映画であります。
TVゲーム的映像、人間論、豆知識、漫才的交流
アトラクション的特殊効果を駆使して
SF的ハッタリの限りを尽くそうとする
ストーリー&演出、キャラクター造形は
私に「台詞によるスケール感水増し術」と
「娯楽的サービス精神とマニア的狂気のせめぎ合い」の
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(「ハッピー・エンドか悲劇的決着か」
「謎の真相」をことごとく鑑賞者に丸投げするかのような
豪快さに圧倒される幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「思わせぶり系SF」の究極形態を目指して
突き進む怪作であると言えるでしょう。
難解な台詞、謎めいた映像表現、奇襲的風刺要素によって
鑑賞者の忍耐力&想像力を試すかのような空気に満ちた本作と
生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。