映画に感謝を捧ぐ! 「東風」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。

 今回はジガ・ヴェルトフ集団の「東風」に

 感謝を捧げようと思います。

東風 [DVD] - ジャン・マリア・ヴァロンテ, アンヌ・ヴィアゼムスキー, クリスチャーナ・トゥリオ・アルタン, グラウベル・ローシャ, ジャン=リュック・ゴダール, ジガ・ヴェルトフ集団
東風 [DVD] - ジャン・マリア・ヴァロンテ, アンヌ・ヴィアゼムスキー, クリスチャーナ・トゥリオ・アルタン, グラウベル・ローシャ, ジャン=リュック・ゴダール, ジガ・ヴェルトフ集団

 ジガ・ヴェルトフ集団のメッセージを記録した

 作品の一つである本作は

 豪快なる挑発性に彩られた教育映像であります。

 

 西部劇風装飾、映像を意図的に不鮮明化させる技法

 舞台裏映画的描写を駆使して

 資本主義社会に対する「闘争」を掲げる映像&語り口は

 私に「映画の社会主義的活用法」と

 

 娯楽映画的キャラクター造形&暴力描写と

 記録映像技法による共同戦線の

 一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。

 (再級局面において「題名」が意味するものを明かす

 幕切れとなっている点も見逃せません。)

 まさに「映画的政治宣伝&挑発術入門」の一翼を担う

 作品であると言えるでしょう。

 西部劇要素と社会主義的メッセージ、技法的表現法と学術的表現法

 映画論と社会&経済論が複雑に絡み合う本作と

 生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。