映画に感謝を捧ぐ! 「平和の中の戦争」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はヴィム・ヴェンターズ監督の
「平和の中の戦争」に感謝を捧げようと思います。
それぞれのシネマ ~カンヌ国際映画祭60回記念製作映画~ [DVD] - テオ・アンゲロプロス, マノエル・ド・オリヴェイラ, 北野武, ジョエル&イーサン・コーエン, ロマン・ポランスキー, アトム・エゴヤン, ヴィム・ヴェンダース, クロード・ルルーシュ, アッバス・キアロスタミ, アキ・カウリスマキ, ガス・ヴァン・サント, ラウル・ルイス, デイヴィッド・リンチ, チェン・カイコー, オリヴィエ・アサイヤス, ナンニ・モレッティ, ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ, デイヴィッド・クローネンバーグ, ユーセフ・シャヒーン, ウォルター・サレス
コンゴ民主共和国の小さな村にある
映画館での出来事を記録した本作は
軽快でクールな皮肉に彩られた記録映像であります。
内戦を乗り越え、民主化を勝ち取った1年後の国で
戦争映画「ブラックホーク・ダウン」を鑑賞する人々を記録し
世に知らしめるという試みは
私に「人間と戦争の複雑な関係」と
「台詞に依存しないメッセージ」の一形態を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(淡々とした状況設明が痛烈な皮肉となって突き刺さる
幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「軽量級世界&人間論」の一翼を担う
作品であると言えるでしょう。
アフリカ史&人間に宿る本能の一端を
驚異的なコンパクトさで写し出す本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。