映画に感謝を捧ぐ! 「ジョーズ3」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はジョー・アルヴェス監督の「ジョーズ3」に
感謝を捧げようと思います。
ジョーズ 3 [DVD] - デニス・クエイド, ルイス・ゴセット・Jr., ベス・アームストロング, サイモン・マッコーキンデール, ジョー・アルヴェス
ピーター・ベンチリーの小説「ジョーズ」をもとにして作られた
人気シリーズの3作目となる本作は
続編映画史上屈指の「皮肉、先見性、哀愁」に
彩られた珍作であります。
「前2作の状況設定を申し訳程度に継承する」
「1980年代3D技術を生かす為の見せ場作り」
「災害映画的盛り上げを誘発する要素を軽く扱う」
「2作目以上にサメの神秘性を抑制する」事によって
生を受けたストーリー&演出、キャラクター造形は
私に「続編映画」でありながら前作を輝かせた要素の
多くが喪失する怪現象と
「物語的バランス感覚」が崩壊したストーリー展開の恐怖の
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(人間たちの運命よりもイルカの勇姿が印象深い
幕切れを通じて「登場人物&サメ」の存在力を発揮する場に
恵まれなかったサメ映画の悲劇を世に示している点も見逃せません。)
まさに「日常+アトラクション系サメ映画」へと急進した
ジョーズ第3章であると言えるでしょう。
軽量感&肩すかし感溢れる物語&映像の中で
後年の「ディープ・ブルー(1999年代版)」に通じる発想と
サメに襲われた人間を「サメの体内目線」で見せるという奇策
イルカたちの持ち芸が光り輝く本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。