映画に感謝を捧ぐ! 「フロウ氏の犯罪」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はロバート・シオドマク監督の
「フロウ氏の犯罪」に感謝を捧げようと思います。
フランス映画 パーフェクトコレクション フィルム・ノワール 真夜中まで DVD10枚組 ACC-211 - マルセル・ムールジ, レイモン・ペルグラン, モーリス・シュヴァリエ, マリー・デア, ピエール・ルノワール, ルイ・ジューヴェ, マドレーヌ・ロバンソン, フェルナン・ルドー, ルネ・フォール, エリッヒ・フォン・シュトロハイム, ジャニー・オルト, フェルナンデル, ベルト・ボヴィ, ピエール・フレネー, ミシェル・アルファ, マリア・モンテス, ジャン=ピエール・オーモン, リリー・パルマー, マルセル・エラン, シモーヌ・シニョレ, アレクサンダー・リニョオ, フェルナン・グラヴェ, エドウィジュ・フィエール, アンドレ・カイヤット, ロバート・シオドマク, アンリ・ドコアン, クリスチャン=ジャック, ピエール・シュナール, カルロ・リム, ジョルジュ・ラコンブ, フランソワ・ヴィリエ, ジャン・サシャ, ロバート・シオドマク
ガストン・ルルーの同名小説をもとにして作られた本作は
上品且つ道化的なスリル&サスペンスに
彩られた泥棒映画であります。
生真面目な弁護士が泥棒一派の
計略に巻き込まれることによって
罪深くも和やかな陰謀に染まっていく姿を
サスペンス、ロマンス、ユーモア、観光旅行を
融合させながら軽やかに描いていく
ストーリー&演出、キャラクター造形は
私に犯罪サスペンスとラブ・コメディが
独特のバランスで共存する現象と
狡猾さと滑稽さの秘めたる近似性を
泥棒映画的に表現する試みの
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(魔性に染まった主人公と緩やかな悪女の勝利を
上品且つブラック・ユーモア的に写し出す
幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「探偵小説風泥棒喜劇」の一翼を担う
作品であると言えるでしょう。
恋愛劇+知的遊戯感漂う物語&映像と
品のある胡散臭さに包まれた俳優&女優陣によって
殺人&破壊に依存しないスリル&サスペンスと
穏健な背徳感に満ちたユーモアを醸し出す本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。