映画に感謝を捧ぐ! 「極限水域 ファースト・アフター・ゴッド」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。

 今回はヴァジリ・チィギンスキー監督の

 「極限水域 ファースト・アフター・ゴッド」に感謝を捧げようと思います。

 

極限水域 ファースト・アフター・ゴッド [DVD] - ドミトリー・オルロフ, ウラジミール・ゴスティウキン, ニーナ・ルスナローヴァ, ミハイル・ゴミアスヴィリ, ヴァジリ・チィギンスキ, イリナ・アブラメンコ, ドミトリー・オルロフ
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 ソビエト(現ロシア)海軍大尉「サーシャ・マリーニン」と

 彼を取り巻く人々の運命を描いた本作は

 戦争映画史上屈指の「異文化交流&迷路性」を

 感じさせる作品であります。

 変化球的な「語り部」、軽量感満載の戦闘描写

 複数人物の物語が様々な娯楽要素を取り込みながら

 絡み合うストーリー展開

 幻惑的映像表現の数々が一体となる光景は

 私に、戦闘よりも人間模様を重視した「戦争映画」作りと

 ロシア映画文化と西洋映画文化

 大作気質と暇つぶし映画気質による交流の

 一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。

 (英雄礼賛的戦争映画に対する皮肉を感じさせる

 幕切れとなっている点も見逃せません。)

 まさに「ジャンル混合+ストーリー迷宮系系戦争映画」の

 一翼を担う作品であると言えるでしょう。

 ソビエト軍礼賛とソビエト政府批判、緩い日常&甘いロマンスと戦い

 倹約精神と大作的ハッタリ精神がせめぎ合う本作と

 生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。