映画に感謝を捧ぐ! 「現認報告書 羽田闘争の記録」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。

 今回は小川紳介監督の「現認報告書 羽田闘争の記録」に

 感謝を捧げようと思います。

現認報告書 羽田闘争の記録 [DVD] - 小川紳介
現認報告書 羽田闘争の記録 [DVD] - 小川紳介

 1967年10月の「第一次羽田闘争」に

 関する一部を記録した本作は

 静かなる闘志に包まれた和製記録映像であります。

 大学生「山崎博明」の死因に関する検証と

 学生運動の記録を通じて

 日本政府の暗部に抗うという試みと

 言葉による状況説明を抑制し

 映像によって語る記録映像技法が一体となる試みは

 私に1960~70年代の世界を覆う「抵抗精神&熱気」と

 技術力と信念が融合した記録映像作りの

 一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。

 (娯楽性を極限まで抑制した内容でありながらも

 娯楽的戦術性を感じさせる幕切れとなっている点も見逃せません。)

 まさに「羽田闘争入門」の一翼を担う作品であると言えるでしょう。

 熱気と冷静さ、論理的検証と宣伝的メッセージ

 哀愁と闘争心が静かに絡み合う本作と

 生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。