映画に感謝を捧ぐ! 「スカルプス インディアンの悪霊」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はフレッド・オーレン・レイ監督の
「スカルプス インディアンの悪霊」に感謝を捧げようと思います。
スカルプス インディアンの悪霊 [DVD] - カーク・エーリン, ジョー=アン・ロビンソン, リチャード・アラン・ヘンチ, ロジャー・メイコック, フォレスト・J・アッカーマン, フレッド・オーレン・レイ
アメリカ先住民の遺跡調査へと向かった
男女6人の運命を描いた本作は
ホラー映画的異文化交流&生存戦術を
世に示した世紀の怪作であります。
アメリカ先住民文化と白人文化
怪談文化と1980年代ホラー文化
欲望&学者的価値観と宗教的感覚
見世物的残酷描写と映像的抽象化術がせめぎ合う
ストーリー&演出、キャラクター造形は
私に「小規模映画会社的ハッタリ&節約戦術」
「アメリカ白人的怪奇恐怖&先住民史認識」
「ホラー映画文化史」の一端を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(新たなるモンスター・ヒロインの誕生を告げつつ
TVドラマ的予告を繰り出すという
大胆さを示した幕切れ→エンドロールと
なっている点も見逃せません。)
まさに「軽量級+悪食系ホラー映画文化入門」の
一翼を担う作品であると言えるでしょう。
様々な珍作&怪作によって映画史に名を刻んだ
F・O・レイ監督の苦闘と
アメリカ先住民と白人、考古学と宗教心の複雑な関係を
後世に示す存在である本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。