映画に感謝を捧ぐ! 「ハンティング・ゲーム」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。

 今回はスティーヴン・ディバニー監督の

 「ハンティング・ゲーム」に感謝を捧げようと思います。

ハンティング・ゲーム LBXC-211 [DVD] - C・トーマス・ハウエル, ウィリアム・カット, ヘイリー・ウェッブ, ジェイソン・ブレア, スティーブン・ディバニー
ハンティング・ゲーム LBXC-211 [DVD] - C・トーマス・ハウエル, ウィリアム・カット, ヘイリー・ウェッブ, ジェイソン・ブレア, スティーブン・ディバニー

 自分を逮捕した保安官への

 復讐を企む男&仲間たちに誘拐された

 男女5人の運命を描いた本作は

 渋味の利いたハッタリに彩られた巻き込まれ映画であります。

 青春映画の香り漂う主人公一行と

 凶悪性と庶民性を兼ね備えた悪漢一行が織りなす

 「人間狩り」の行方を

 幻惑的映像表現と娯楽映画的アクションを駆使して

 描いていくストーリー&演出は

 私に「思わせぶり的作劇法&映像技」と

 「暴力」によるトラウマ克服の一形態を

 目の当たりにする機会をもたらしました。

 (主人公一行の武勇よりも

 仲間に裏切られた悪漢の執念&生命力が

 印象深い「決着の付け方」と

 ハッピー・エンドによって諸問題を隠蔽する

 幕切れとなっている点も見逃せません。)

 まさに「陰鬱系人間狩り映画ごっこ映画」の

 雄と呼ぶにふさわしい作品であると言えるでしょう。

 脱出(1972年版)と復讐劇&巻き込まれ映画要素を

 融合させたかのような映像&物語によって

 情報公開による恐怖の減退と

 「組織的人間狩り」の難しさを体現する本作と

 生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。