映画に感謝を捧ぐ! 「猫とカナリア(1927年版)」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はパウル・レニ監督の
「猫とカナリア(1927年版)」に感謝を捧げようと思います。
パウル・レニの猫とカナリヤ [DVD] - ローラ・ラ・プラント, クレイトン・ヘイル, フォレスト・スタンレー, タリー・マーシャル, ガートルード・アスター, アーサー・エドマンド・ケリー, マーサ・マトックス, ジョージ・シーグマン, ルシアン・リトルフィールド, パウル・レニ
ジョン・ウィラードの同名戯曲をもとにして
1927年に作られた本作は
映像的怪奇性と推理小説性の共存に挑んだ
館系サスペンスであります。
登場人物の精神状態を映像的に表現する技法と
舞台装飾が一体となる光景は
私に「効率性と神秘性の両立を図る妙技」と
サイレント&白黒映像の醍醐味と題名を
有効活用した映像技&作劇法の
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(主人公&ヒロインよりも脇役陣の活躍が
印象深い幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「閉鎖系怪奇風推理劇」の一翼を担う
作品であると言えるでしょう。
妖気漂う舞台&出演者、幻惑的な映像表現
限定された空間内で最大級の恐怖を生み出すために
施された仕掛けの数々
「富&閉鎖的環境」が人心に与える悪影響を
映画的に表現する事への挑戦によって
後年のサスペンス&ホラー映画に対する
「道しるべ」の一つとなった本作と
生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。