映画に感謝を捧ぐ! 「バトル・オブ・24h」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。

 今回はアルネ・トーネ監督の「バトル・オブ・24h」に

 感謝を捧げようと思います。

 

バトル・オブ24h LBXC-601 [DVD] - レイモンド・シリー, キム・ファン・コーテ, バス・カイザー, エドモンド・クラッセ, アルネ・トーネ
バトル・オブ24h LBXC-601 [DVD] - レイモンド・シリー, キム・ファン・コーテ, バス・カイザー, エドモンド・クラッセ, アルネ・トーネ

 20キロのコカインを巡る争いに関わる

 人々の運命を描いた本作は

 極道的+暴力的娯楽文化の粋を結集した一作であります。

 巻き込まれ映画の王道

 主人公の心の声&思い出を利用した

 「パルプ・フィクション」的時系列操作

 「ロック・ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ」級の

 勢いで繋がっていく人間関係

 コミック・ムービー的過剰さに溢れた悪漢たちの勇姿が

 融合したストーリー&演出、キャラクター造形と

 米ドラマ「24」を意識したかのような邦題が

 一体となる光景は

 私に「凶悪性と滑稽さの秘めたる近似性」と

 単純な状況を複雑化させる作劇法&映像技の

 一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。

 (「和やかにしてブラック・ユーモア的なハッピー・エンド」と

 呼びたくなるような幕切れとなっている点も見逃せません。)

 

 まさに「抗争劇型犯罪&運命論」の一翼を担う

 作品であると言えるでしょう。

 巻き込まれ映画の伝統芸と

 「暴力&陰謀渦巻く世界でありながらも

 コメディ風味を漂わせる」極道映画作りに対する

 独特の愛情表現を感じさせる本作と

 生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。