映画に感謝を捧ぐ! 「犯罪王デリンジャー」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はマックス・ノセック監督の
「犯罪王デリンジャー」に感謝を捧げようと思います。
犯罪王デリンジャー [DVD] - ローレンス・ティアニー, アン・ジェフリーズ, エドマンド・ロウ, マックス・ノセック
銀行強盗「ジョン・デリンジャー」の生涯をもとにして
1945年に作られた本作は
効率性と極道性が交錯する実話系泥棒映画であります。
「J・デリンジャーの生き様を暇つぶし規模の枠内に収める」
「泥棒映画的見せ場を的確に押さえる」という
目的を両立させるため
娯楽的アクション・シーン&人間模様を重んじ
状況説明&背景描写を豪快に簡略化していく
ストーリー&演出は
私に「歴史」を娯楽映画的に活用しつつ
教材性&メッセージ性を抑制する試みと
「じっくり見せるべき部分」と「効率的に処理する部分」を
明確に区分けした映画作りの一形態を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(壮絶さと哀愁が静かに交錯する幕切れと
なっている点も見逃せません。)
まさに「J・デリンジャー入門」の一翼を担う
作品であると言えるでしょう。
「民衆の敵ナンバーワン」と称された男
J・デリンジャーの栄枯盛衰を
暇つぶし規模のスケール感&スピード感と
大衆娯楽的スリル&サスペンスを保ちながら
描いていくことによって
後年の実話系極道映画に対する
「道しるべ」の一つとなった本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。