映画に感謝を捧ぐ! 「トッド・ソロンズの子犬物語」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はトッド・ソロンズ監督の
「トッド・ソロンズの子犬物語」に感謝を捧げようと思います。
トッド・ソロンズの子犬物語 [DVD] - ダニー・デヴィート, エレン・バースティン, ジュリー・デルビー, トッドソロンズ
一匹のウィンター・ドッグと
彼女?を取り巻く人々の運命を描いた本作は
静かなる過激さ&奇策性に彩られた道中劇であります。
神秘性と庶民性を兼ね備えた「ウィンター・ドッグ」造形
実写とアニメーション、サスペンスとホームドラマの
技法を融合させつつ、軽快且つクールに進行するストーリー&演出
西部劇の香り漂う挿入歌が一体となる光景は
私に「不幸な人間たち」を犬目線を交えながら
淡々と描いていく事によって
自然と人間の複雑な関係と
人生のブラックユーモア性を写し出す試みと
暴力&犯罪に依存することなく「残酷さと滑稽さを結ぶ絆」を
表現する手法の一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(悲劇性、怪奇性、ハッピー・エンド性が
静かに絡み合う幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「陰鬱+日常系道中劇」の一翼を担う作品であると言えるでしょう。
おとぎ話、陰性家族劇、エンターテイナー論が
融合したかのような気配を放つ本作と
生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。