映画に感謝を捧ぐ! 「愛の弾丸(1935年版)」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はジョージ・スティーヴンス監督の
「愛の弾丸(1935年版)」に感謝を捧げようと思います。
愛の弾丸 [DVD] - バーバラ・スタンウィック, プレストン・フォスター, メルヴン・ダグラス, ジョージ・スティーヴンス, バーバラ・スタンウィック
拳銃使い「アニー・オークリー」の生涯を
もとにして作られた本作は
娯楽文化史を軽やかに写し出す実話系西部劇であります。
アメリカ西部劇の王道に即した設定&アクションを
「舞台芸」の一端として扱うという発想
スポーツ映画と恋愛映画を融合させたかのような男女関係
見せ場主義と効率主義を状況に応じて使い分ける技術が
融合したストーリー&演出、キャラクター造形は
私に「非殺傷系西部劇アクション」の醍醐味
芸道に生きる人々の光と闇
シリアスとユーモアが絶妙のバランスで配合された
映像作品作りの一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(アクション映画的見せ場と恋愛映画的見せ場を
巧みに共存させた幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「舞台裏映画+恋愛映画系西部劇」の称号にふさわしい
作品であると言えるでしょう。
娯楽作品的サービス精神を保ちつつ
ヒーロー&ヒロインを輝かせる為に
「敵役」となる道を選んだ人間の熱気&悲哀
一芸を徹底追求する生き様の魅力&危うさ
アメリカにおける「西部劇文化の存在力」
「白人&先住民の歴史」
自らの技&信念によって「性&地域差別」を
乗り切ろうとする人々の苦闘を世に示した本作と
生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。