映画に感謝を捧ぐ! 「メットガラ ドレスをまとった美術館」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はアンドリュー・ロッシ監督の
「メットガラ ドレスをまとった美術館」に感謝を捧げようと思います。
メットガラ ドレスをまとった美術館 [DVD] - アナ・ウィンター, アンドリュー・ボルトン, ウォン・カーウァイ, ジャン=ポール・ゴルチエ, カール・ラガーフェルド, バズ・ラーマン, リアーナ, ジャスティン・ビーバー, レディ・ガガ, ビヨンセ・ノウルズ, アンドリュー・ロッシ
メトロポリタン美術館のファッション・イベント
「メットガラ」に関する一部を記録した本作は
静かなる文化的壮大さに彩られた記録映像であります。
2015年に開催された「鏡の中の中国」展の舞台裏を通じて
芸術界の持つ閉鎖性、東西文化交流の光と闇
芸術と歴史&政治の複雑な関係、大衆性と芸術性のせめぎ合いを
冷静さと躍動感、娯楽映画的サービスと記録映像的生真面目さの
均整を保ちながら写し出していく映像&語り口は
私に「芸術祭の舞台裏」を覗き見る快感と
映像的魅力と教材的魅力が
独特のバランスで共存する光景の一形態を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(「宴の後」ならではの空気感を
静かに写し出す幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「メットガラ&芸術系記録映像入門」の
一翼を担う作品であると言えるでしょう。
西洋映画における歪んだアジア認識
チーム・バトル精神とアーティスト魂による共同戦線
芸術と政治&社会が適正な距離感を保つことの難しさを
上品且つ軽やかに記録し、世に示すことに挑んだ本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。