映画に感謝を捧ぐ! 「ロッタちゃんと赤いじてんしゃ」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。

 今回はヨハンナ・ハルド監督の

 「ロッタちゃんと赤いじてんしゃ」に感謝を捧げようと思います。

ロッタちゃんと赤いじてんしゃ [DVD] - グレテ・ハヴネショルド, ヨハンナ・ハルド
ロッタちゃんと赤いじてんしゃ [DVD] - グレテ・ハヴネショルド, ヨハンナ・ハルド

 アストリッド・リンドグレーンの児童文学

 「ロッタちゃんシリーズ」をもとにして作られた本作は

 和やかにして大胆なスリル&サスペンス+ユーモアに

 彩られた日常喜劇であります。

 強気な幼女と彼女を取り巻く人々の日常を

 ホームドラマ、コメディ、アクションを共存させつつ

 短篇集的に描いていくストーリー&演出、キャラクター造形は

 私に「人生」の持つ冒険性&子供目線の大人社会を

 映画的に表現する試みと

 児童文学要素と映画要素、長編技法と短編技法による

 共同戦線の一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。

 (ヒロインの成長ぶりと大人社会への皮肉が

 

 静かに交錯する幕切れとなっている点も見逃せません。)

 まさに「軽量級日常喜劇型大人&子供論」の

 一翼を担う作品であると言えるでしょう。

 文学性と娯楽性、冒険活劇と喜劇

 大人的価値観と子供的価値観、効率主義と見せ場主義が

 独特のバランスで並び立つ本作と

 生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。