映画に感謝を捧ぐ! 「百萬両秘聞 第一編」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はマキノ省三監督の「百萬両秘聞 第一編」に
感謝を捧げようと思います。
百萬両を巡って争う男たちの運命を描いた本作は
娯楽的バランス感覚に長けたサイレント時代劇であります。
娯楽時代劇の法則に沿った剣術アクション、謎解き
ロマンス、人情劇要素を取り込みつつ
効率的に進行するストーリー&演出は
私に「宝探し」と時代劇映画の魅力を両立させる妙技と
家族愛、忠誠心、愛情、欲望のせめぎ合いを
時代劇的に表現する手法の一形態を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(続編への期待を高めるよう配慮された
幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「冒険系サイレント時代劇」の雄と呼ぶにふさわしい
作品であると言えるでしょう。
極道映画要素、道中劇要素、推理劇要素
活劇要素の均整を保ちつつ
軽やかに進行していく物語&映像が心地良い本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。