映画に感謝を捧ぐ! 「闇のスパイ組織」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はカレル・ラマーチ監督の
「闇のスパイ組織」に感謝を捧げようと思います。
戦争映画 パーフェクトコレクション 地獄の戦場 DVD10枚組 ACC-151 - ピエール・ブランシャール, ガブリエル・ガブリオ, アナベラ, シャルル・ヴァネル, フェイ・エマーソン, ピーター・ローレ, ヘルムート・ダンティーネ, ボビー・ワトソン, ロマン・ボーネン, リチャード・ディックス, メアリー・アスター, アーサー・ケネディ, ペギー・ダウ, ジェームズ・メイソン, ジョイス・ハワード, ロバート・テイラー, フランチョット・トーン, ロバート・ヤング, レスリー・バンクス, ジョン・ミルズ, コンスタンス・ベネット, ジョエル・マクリー, レイモン・ベルナール, アナトール・リトヴァク, ピーター・ゴッドフリー, ジョン・ファロー, ジョージ・アーチェインバウド, マーク・ロブソン, カレル・ラマーチ, フランク・ボーゼージ, チャールズ・フレンド, ポール・L・スタイン
イギリス海軍に迫る陰謀を追う男「ヘリテッジ少佐」と
彼を取り巻く人々の運命を描いた本作は
娯楽的サービスと編集技の妙を
堪能させてくれる戦争映画であります。
一つの事件を別々の目線で追う男女2人を
段階的につなぎ合わせていく手法
冷酷でありながらも緩やかな悪漢造形
暴力への依存を抑制したスリル&サスペンス生成術が
一体となったストーリー&演出、キャラクター造形は
私に戦時下の諜報戦を「巻き込まれサスペンス」風に
加工する試みと
凶悪性と滑稽さを結ぶ「絆」の一形態を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(アクション映画的盛り上げに背を向けて
舞台芸風味と探偵小説風味を組み合わせた
決着の付け方となっている点も見逃せません。)
まさに「スパイ活劇系戦争映画」史上屈指の
上品さ&堅実さを誇る一作であると言えるでしょう。
戦争を題材とした映画でありながら国家礼賛や反戦を掲げず
探偵小説的スリル&サスペンス、ロマンスに重きを置くという
離れ業に挑んだ本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。