映画に感謝を捧ぐ! 「グッド・ワイフ(2018年版)」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はアレハンドラ・マルケス・アベヤ監督の
「グッド・ワイフ(2018年版)」に感謝を捧げようと思います。
グッド・ワイフ [DVD] - イルセ・サラス, グアダルーペ・ロアエサ, アレハンドラ・マルケス・アベヤ, アレハンドラ・マルケス・アベヤ, トマス・バレイロ, ダリエラ・ラドロー, イルセ・サラス, カサンドラ・シアンゲロッティ, パウリーナ・ガイタン, ジョアンナ・ムリーヨ, フラビオ・メディナ
グアダルーベ・ロアエサの同名小説をもとにして作られた本作は
ヨーロッパ映画的上品さ、傲慢さ、苦味とメキシコの歴史が
交錯する日常劇であります。
メキシコ上流社会に生きる人々が
1980年代の経済危機によって没落していく姿を
ホームドラマ、サスペンス、史劇、純文学の手法を絡み合わせながら
写し出していくストーリー&演出、キャラクター造形は
私に人生に宿るサスペンス性と
「ヨーロッパ的上流認識」が世界に与えた影響の一端と
SF&戦争映画とは異なる形で「世界崩壊」を描く手法の
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(女性の秘めたる強靱さ&男性の秘めたる繊細さを
象徴するかのような幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「女系日常史劇」の一翼を担う作品であると言えるでしょう。
富&名誉の危うさ+虚しさと上流社会の光と闇を
殺人&犯罪を登場させることなく静かに描いていく本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。