映画に感謝を捧ぐ! 「エイリアンアタック!」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はジェフ・リロイ監督の「エイリアンアタック!」に
感謝を捧げようと思います。
エイリアン・アタック CBX-14N [DVD] - ヴィクトリア・デ・マレ, ランダル・マローン, マイケル・コヴァ, ジェフ・リロイ
人間に化けて地球侵略を企むエイリアンに狙われた
科学者「サラ」と彼女を取り巻く人々の運命を描いた本作は
天然ボケ的ブラック・ユーモアとリサイクル精神の
赴くままに猛進するSF映画であります。
過去のSF映画に登場した要素をかき集め
勢い任せにつなぎ合わせて再利用したストーリーと
ホラー的残酷性、軽量級ポルノ的お色気
省力的特殊効果を兼ね備えた演出が
出たとこ勝負的に進行することによって
緩やかなるブラック・ユーモアの領域へ到達する光景は
私に残酷さと滑稽さを結ぶ絆・SF映画的ホラ吹き&リサイクル精神
巧妙なる策略&壮大なるテクノロジーを駆使していた「侵略者」が
思わぬ妨害者によって知略を失い
能天気な暴力集団へと変異していく現象の
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(力押し感満載の「ハッピー・エンド」が権力者の隠蔽体質に対する
ある種の皮肉を放つ幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「地球侵略系SF喜劇」史上屈指の凶悪さと単細胞さを誇る
珍作であると言えるでしょう。
E・ウッド監督作の流れを汲む空気感と
壮絶にして滑稽な悪食趣味に心和まされる本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。