映画に感謝を捧ぐ! 「ホームレス ニューヨークと寝た男」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はトーマス・ヴィルテンゾーン監督の
「ホームレス ニューヨークと寝た男」に感謝を捧げようと思います。
ホームレス ニューヨークと寝た男 [DVD] - マーク・レイ, トーマス・ヴィルテンゾーン
フォトグラファー「マーク・レイ」の生涯に関する
一部を記録した本作は
緩やか&軽やかでありながらも
渋味と皮肉の利いた記録映像であります。
自宅という概念に背を向け
「ニューヨーク」そのものを家+職場として
日々を生きるM・レイの姿を
状況設明を極限まで抑制しつつ
軽快且つ上品に写し出していく映像&音楽が
静かなる哀愁とユーモアを放つ光景は
私に「マイペース」を貫くアーティストの
危うくも和やか&クールな生き様と
ニューヨークの持つ懐深さを記録映像+日常喜劇的に伝える試みの
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(記録対象と記録者を結ぶ「絆」に心和まされる
幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「M・レイ入門+日常喜劇系記録映像」の
一翼を担う作品であると言えるでしょう。
M・レイの日常を淡々と追い続ける記録映像でありながら
C・チャップリン監督+主演のドタバタ喜劇を
思わせるような気配を放つ本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。