映画に感謝を捧ぐ! 「或る日曜日の午後」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。

 今回はスティーヴン・ロバーツ監督の

 「或る日曜日の午後」に感謝を捧げようと思います。

或る日曜日の午後 [DVD] - ゲイリー・クーパー, フェイ・レイ, フランセス・フラー, ロスコー・カーンズ, スティーヴン・ロバーツ
或る日曜日の午後 [DVD] - ゲイリー・クーパー, フェイ・レイ, フランセス・フラー, ロスコー・カーンズ, スティーヴン・ロバーツ

 ジェームズ・ヘイゲンの同名舞台劇をもとにして作られた本作は

 喜劇的加工術&効率化術の妙を

 堪能させてくれる恋愛喜劇であります。

 愛憎渦巻く人間関係と

 自分を陥れ、愛と人生を破壊した男との再会によって

 狂気に目覚めつつある男の姿を

 軽やか&和やかに描いていくストーリー&演出、キャラクター造形は

 私に「男女関係」の持つコメディ&サスペンス性を

 映画的に表現する試みと

 陰謀劇+愛憎劇的状況を効率的&喜劇的に描写する手法の

 一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。

 (狂気から解き放たれ、身近にある幸せを思い出した男と

 彼の態度に戸惑いながらも安らかな午後を満喫する妻の姿が

 肩すかし的でありながらも心和まされる

 幕切れとなっている点も見逃せません。)

 まさに「軽量級恋愛劇&人情喜劇入門」の

 一翼を担う作品であると言えるでしょう。

 

 回想描写の有効活用、空間&時間的スケール感の抑制

 見せ場となる部分を的確に押さえつつ

 能率的に物語を進行させる映像技&編集術

 恋愛喜劇的人間関係生成術を世に知らしめる存在である本作と

 生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。