映画に感謝を捧ぐ! 「アイアンサーガ 暴走機械兵団」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。

 今回はダニエル・ラボルド監督の

 「アイアンサーガ 暴走機械兵団」に感謝を捧げようと思います。

アイアンサーガ 暴走機械兵団 [DVD] - ステファン・エベル, シーリ・ナセ, ニコライ・ウィル, ミッチェル・ヴィーゼメス, ダニエル・ラボルト
アイアンサーガ 暴走機械兵団 [DVD] - ステファン・エベル, シーリ・ナセ, ニコライ・ウィル, ミッチェル・ヴィーゼメス, ダニエル・ラボルト

 謎のメカ軍団に立ち向かう人々の運命を描いた本作は

 SF映画史上屈指の「反説明精神」に彩られた怪作であります。

 作品世界に関する状況設明&人間模様を極限まで抑制しながら

 音に反応するメカとの戦いを描いていくストーリーと

 省力的且つTVゲーム的なCG映像が一体となる光景は

 私に「テクノロジー系SF」をサイレント映画的に作る試みと

 暴力&破壊を避けつつ地球の危機を描く手法の

 一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。

 (大作系SF映画特有の「自己犠牲による感動誘発」を

 無意識に皮肉るかのような気配を放つ

 幕切れとなっている点も見逃せません。)

 まさに「寡黙系SF」の究極形態を感じさせる

 作品であると言えるでしょう。

 「クワイエット・プレイス」・「インデペンデンス・デイ

 「宇宙戦争」の流れを汲む要素

 小規模映画会社的ハッタリ&倹約精神

 サイレント映画の伝統技が独特のバランスで共存する本作と

 生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。