映画に感謝を捧ぐ! 「ビハインド・ザ・マスク(2006年版)」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。

 今回はスコット・グロサーマン監督の

 「ビハインド・ザ・マスク(2006年版)」に感謝を捧げようと思います。

ビハインド・ザ・マスク [DVD] - ネイサン・バーセル, アンジェラ・ゴーサルズ, スコット・ウィルソン, スコット・グロサーマン
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 謎の男「レスリー・ヴァーノン」と

 彼を取り巻く人々の運命を描いた本作は

 緩やかさと残酷さが交錯するホラー映画であります。

 「ハロウィン(1978年版)」・「13日の金曜日(1980年版)」

 「エルム街の悪夢(1984年版)」を

 実話系作品であるかのように扱い

 1992年の映画「ありふれた事件」の流れを汲む手法を

 取り入れる事によって

 ホラー映画の王道に即した物語&残酷描写に

 ブラック・ユーモア的味わいを与えるという試みによって

 生を受けたストーリー&演出、キャラクター造形は

 私に、滑稽さと怪奇性が独特のバランスで共存する光景と

 犯罪者による「自己顕示欲と知略のせめぎ合い」を

 ホラー映画的に表現する手法の

 一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。

 (ハッピー・エンドの装飾を纏いつつ

 不安要素の一つを隠蔽することによって

 新たなる物語の可能性を匂わせる

 幕切れとなっている点も見逃せません。)

 

 まさに「記録映像技法+マニア系ユーモア・ホラー」の

 一翼を担う作品であると言えるでしょう。

 ホラー映画史に刻まれた怪物スター達への愛情表現

 ホラー映画の法則に関する教材、「悪」の持つ見世物的魅力

 サスペンス映画的どんでん返しが一堂に会した本作と

 生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。