映画に感謝を捧ぐ! 「ウェルカム・トゥ・サラエボ」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。

 今回はマイケル・ウィンターボトム監督の

 「ウェルカム・トゥ・サラエボ」に感謝を捧げようと思います。

ウェルカム・トゥ・サラエボ [DVD] - スティーブン・ディレーン, ウディ・ハレルソン, マリサ・トメイ, マイケル・ウィンターボトム, マイケル・ニコルソン, スティーブン・ディレーン
ウェルカム・トゥ・サラエボ [DVD] - スティーブン・ディレーン, ウディ・ハレルソン, マリサ・トメイ, マイケル・ウィンターボトム, マイケル・ニコルソン, スティーブン・ディレーン

 マイケル・ニコルソンの同名著書をもとにして作られた本作は

 静かなる精神力&技術力に彩られた実話系戦争映画であります。

 本編内に「実在の映像」を挿入する手法

 

 躍動感を維持しつつ

 娯楽的高揚感を抑制した映像技

 主人公目線に徹しながらも

 英雄的に描くことを拒む作劇法を駆使して

 「ボスニア内戦」を世に知らしめるという試みは

 

 私に娯楽映画とドキュメンタリー映画の手法を

 状況に応じて使い分ける妙技と

 民間人&報道者目線による戦争映画作りの

 一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。

 (絶望感に包まれた世界に

 一筋の希望を示すかのような

 幕切れとなっている点も見逃せません。)

 まさに「ボスニア内戦&実録映像作品講座」の

 一翼を担う作品であると言えるでしょう。

 報道者としての目線と人間としての目線

 記録映像と創作物、人情と家族愛が

 激しくも静かにせめぎ合う本作と

 生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。