映画に感謝を捧ぐ! 「二重誘拐」

 映画感謝人GHMです。

 今回はピーター・ジャン・ブレッジ監督の「二重誘拐」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 奇妙な誘拐事件の顛末を描いた本作は

 悪が持つ「破壊的衝動」を

 ひねりの利いた視線で描いた作品であります。

 ウィレム・デフォー扮する誘拐犯が

 時が流れるにつれて勢いを失い、破滅へと向かう姿は

 「悪」という営みのもたらす苦しみと

 人の心に宿る「良心」の裁きの象徴に思えて

 なりませんでした。

 まさに「ヒーローなき勧善懲悪映画」であると言えるのではないでしょうか。

 (怪しげな雰囲気を持つ邦題も強く印象に残っております。)

 映画史上最も静かな誘拐劇である本作と

 生きて映画を見ることが出来る幸せに深い感謝を!!!。