映画に感謝を捧ぐ! 「僕の村は戦場だった」

 映画感謝人GHMです。

 今回はアンドレイ・タルコフスキー監督の「僕の村は戦場だった」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 第2次大戦期のソ連(現在のロシア)を舞台に

 戦陣に加わることを求める少年と

 彼を安全な場所へ運ぼうとする兵士たちの姿を描いた本作は

 反戦メッセージを発することなく戦争の悲劇を伝える

 異色の戦争映画であります。

 少年のセリフなどによって

 戦争を正当化しているかのように見せかけて

 「戦争の残酷さ・空しさ」を示すという

 自由な映画作りを封じられた時代にたいする

 ひそかな抵抗は

 人間の「頭脳・精神」が持つ柔軟性・強さを

 私に再認識させてくれました。

 これこそ「制約に立ち向かう勇猛さと

 力ではなく・知略をもって思いを果たそうとする冷静さ」が

 宿る作品であるといえるでしょう。

 不自由な時代のなかで「思い」を伝えようとする

 意志の力を見せてくれた本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。