映画に感謝を捧ぐ! 「暗黒街の弾痕」
映画感謝人GHMです。
今回はフリッツ・ラング監督の「暗黒街の弾痕」に
感謝を捧げようと思います。
悪の道から足を洗い
まっとうに生きようとする主人公に降り注いだ悲劇を描いた本作は
魂の「冷熱」が一体となった、激しくもクールな作品であります。
一滴の血も写すことなく
流血シーンに勝る「痛み」を表現した暴力場面。
「不吉さ」と「悲しきユーモア」を合わせ持つ映像表現。
表面上のイメージによる誤解から破滅へと向かう
冷酷なストーリーが一体となって描かれた「無明の世界」は
私に恐怖と絶望感を教えてくれました。
(1970年代の「アメリカン・ニューシネマ」の流れに
通じるものがあると思います。)
安易な結論に飛びつかず、冷静に「観察」することの大切さと
犯罪という「底なし沼」の恐怖を示した本作と
生きて映画を見ることが出来る幸せに深い感謝を!!!。