映画に感謝を捧ぐ! 「チャンピオン(1949年版)」

 映画感謝人GHMです。

 今回はマーク・ロブソン監督の「チャンピオン(1949年版)」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 富と名声を求めてプロボクサーとなった男の

 孤独な闘いを描いた本作は

 「願望」のありようについて考えさせられる

 作品であります。

 現状への怒りを力に変えて

 プロボクシング界での闘いに勝利し

 富と名声をつかんだ主人公が

 欲得に魂を飲み込まれ

 孤独の闇に落ちていく姿は

 「怒りや憎しみによって生まれた力は

 幸福への道とはなり得ない」ということを

 私に思い出させてくれました。

 (華やかな「エンターテインメント」に潜む影の部分を

 躊躇なく表現している点も印象的です。)

 夢の世界に潜む「暗黒」と

 他者を傷つけ、裏切りながら得た「栄光」の空しさを

 冷徹に示した本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。