映画に感謝を捧ぐ! 「鬼火」

 映画感謝人GHMです。

 今回はルイ・マル監督の「鬼火」に感謝を捧げようと思います。

 

 緩慢な日常を終わらせたいと願う主人公の姿を描いた本作は

 「愛」について考えさせられる作品であります。

 アルコールに心身を捕らえられ、死人のような存在となった主人公が

 様々な人々と出会いながら「愛」を与えることも

 感じることも出来ないまま自滅への道を歩む姿は

 私に「愛は与えてこそ得る者である」ということを

 

 再認識させてくれました。

 (凝った映像表現を多用することなく「孤独」や「狂気」を

 表現している点も印象的です。)

 まさに「破滅型純文学映画」の雄と呼ぶに

 ふさわしい作品であると言えるでしょう。

 (1970年代のアメリカ映画における「ニューシネマ」に

 通じる要素があると思います。)

 死臭漂う主人公の「魂の旅」を

 残酷なまでの冷静さ・簡潔さで描いた本作と

 生きて映画を見ることが出来る幸せに深い感謝を!!!。