映画に感謝を捧ぐ 「ミッション・インポッシブル」

 映画感謝人GHMです。

 今回はブライアン・デ・パルマ監督の「ミッション・インポッシブル」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 1966年から73年にかけて放送された同名の米TVシリーズ

 (我が国における「スパイ大作戦」)をもとにして作られた本作は

 「スパイ映画」が時代の波に飲み込まれていくことを

 象徴する作品であります。

 同名TVシリーズにおける「王道」が

 「冷戦構造崩壊」という波に飲み込まれることにより力を失ったことを

 象徴するかのようなストーリー展開によって

 冷戦時代のスパイ映画が持っていた「誇り」と「明快さ」が崩れていく姿を描くという

 大胆なる着想によって生み出された「反逆的スパイ活劇」は

 私に「時代の終わりと始まり」に触れる機会を与えてくれました。

 (主演男優T・クルーズの「身体能力」を感じさせるアクションや

 B・デ・パルマ監督の「伝統劇的アクション・サスペンス演出が

 時代の変化がもたらす「哀愁」をより鮮明にしていると思います。)

 ある意味本作は「後年のスパイ映画に影響を与えた作品」と

 言えるのかも知れません。

 冷戦構造の崩壊が映画の世界に多大なる影響を与えたことを

 最も皮肉な形で示した本作と

 生きて映画を見ることが出来る幸せに深い感謝を!!!。