映画に感謝を捧ぐ! 「黄金」

 映画感謝人GHMです。

 今回はジョン・ヒューストン監督の「黄金」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 b・トレヴンの同名小説をもとにして作られた本作は

 人間心理の闇をえぐり出す「残酷喜劇」であります。

 欲望に生きた男たちが自らの欲望によって「望んでいた物」を失い

 欲望の空しさを思い知らされる姿を

 陰謀サスペンス風味で描くことによって誕生した「ハードボイルド喜劇」は

 私に「人間の欲心」こそが悲喜劇の根源であることを教えてくれました。

 (「価値観の相違がもたらす断絶」について触れている点も見逃せません。)

 ある意味本作は「自然の大きさと人間の小ささ」を

 笑い飛ばす作品なのかも知れません。

 「黄金」と「人間」との出会いがもたらした「極限心理劇」から

 「残酷喜劇」へと転じるストーリーがおかしくも恐ろしい本作と

 生きて映画を見ることが出来る幸せに深い感謝を!!!。