映画に感謝を捧ぐ! 「西部の王者」

 映画感謝人GHMです。

 今回はウイリアム・A・ウェルマン監督の「西部の王者」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 実在のガンマン「ウィリアム・フレドリック・コフィー」の生涯をもとにして

 作られた本作は

 二つの世界に挟まれた存在の持つ「痛み」に重きを置いた

 史劇系西部劇であります。

 心ならずも「東部的価値観と西部劇価値観」の

 架け橋的存在となった主人公が

 二つの見解に翻弄され、孤立していく姿は

 私に「時代の潮流」のすさまじさと

 価値観の相違を乗り越えた「絆」を作ることの難しさを示してくれました。

 (体制の思惑によって「真実」がゆがめられ

 権力者にとって好ましい「情報」と化していく姿を描いている点も

 

 見逃せません。)

 まさに「痛快ならざる西部劇」の雄であると言えるでしょう。

 白人の西部劇でありながら「際限なき白人礼賛」に走らず

 「白人社会の傲慢さ・偽善性」に光を当てた本作と

 生きて映画を見ることが出来る幸せに深い感謝を!!!。