映画に感謝を捧ぐ! 「父の祈りを」
映画感謝人GHMです。
感謝を捧げようと思います。
1974年のロンドンで起きた「ギルドフォード・パブ爆破事件」を
もとにして作られた本作は
愛と怒りに彩られた「残酷なるホームドラマ」であります。
「テロへの報復」という名の正義によってえん罪が作られていく恐怖と
逆境においても愛と希望を失わない父とのふれあいのよって
愛と勇気を取り戻していく主人公の姿を同時進行で描くことによって浮かび上がる
「人間社会の光と闇」は
私に表面的な「ムード」によって動かされていく社会の危うさと
情愛と希望による「魂の浄化」の素晴らしさを示してくれました。
(安易に主人公を美化せず、邪悪な側面に向き合っていく点や
「勧善懲悪のハッピーエンド」に逃避せず、現実の残酷さを示した終幕と
なっている点も見逃せません。)
まさに「残酷にして美しい教訓映画」であると言えるでしょう。
アイルランド人監督J・シェリダン氏の持つ「英国への静かなる怒り」と
「怒りにまかせて物事を行う」ことへの恐怖が込められた本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。