映画に感謝を捧ぐ! 「誘う女」

 映画感謝人GHMです。

 今回は ガス・ヴァン・サント監督の「誘う女」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 ジョイス・メナードの実話系小説「誘惑」を

 もとにして作られた本作は

 悪意と皮肉に包まれた「異色の悪女系サスペンス」であります。

 愚かしくも恐ろしい「外道美人」ぶりを発揮するN・キッドマン

 「受けの妙技」によって彼女を引き立てる男優陣

 D・エルフマンの「怪奇的音楽」

 サスペンスの裏に「TVの魔力・犯罪の娯楽性」

 への警鐘を込めたストーリー

 非情なまでのクールさで進行していくG・V・サント監督の演出が一体となって

 他のサスペンスにはない「妖気」を放つ姿は

 私に世俗的怪奇と静かなるブラック・ユーモアに満ちた時を

 与えてくれました。

 まさに「サスペンス慣れしていない」スタッフならではの

 味わいを持つサスペンス映画であると言えるでしょう。

 罪と狂気に満ちた世界を

 冷徹な感覚で表現した本作と

 生きて映画を見ることが出来る幸せに深い感謝を!!!。