映画に感謝を捧ぐ! 「ES(エス)」

 映画感謝人GHMです。

 今回はオリバー・ヒルツェヴィゲルの「ES(エス)」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 1971年のスタンフォード大学心理学部で行われた実験を

 もとにして作られた本作は

 人格形成の過程をサスペンス・タッチで描いた作品であります。

 人間が作り出した環境によって人間自身が支配されるという

 残酷かつ日常的な光景を

 幻想的な映像で描くことによって生み出された

 「狂気と正気の間に浮かぶ世界」は

 私に「状況限定サスペンスの醍醐味」と「ゆがめられた人格形成の恐怖」を

 同時体験する機会を与えてくれました。

 まさに「精神的(フランケンシュタインの怪物)」がもたらした悲劇であると

 言えるでしょう。

 「環境による人間支配」を最もクールな形で表現した本作と

 生きて映画を見ることが出来る幸せに深い感謝を!!!。