映画に感謝を捧ぐ! 「ドッグヴィル」

 映画感謝人GHMです。

 今回はラース・フォン・トリアー監督の「ドッグヴィル」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 山奥の町「ドッグヴィル」で起きた

 小さくて大きな事件を描いた本作は

 私の精神に挑みかかるかのような「静かなる気迫」を持った作品であります。

 善意に包まれていた作品世界にささいな「悪意」が侵入したことによって

 作品世界全体が悪意に支配されて行く姿は

 私にモンスター映画とは異なる「怪物」の存在を感じさせてくれました。

 (舞台風の映像・淡々としたナレーション残酷にして滑稽な終幕が

 作品世界に宿る「悪意」を高めている点も見逃せません。)

 まさに「モンスター・超常現象なき怪奇映画」であると言えるでしょう。

 滑稽さと残酷さが共存することによって生まれる「厭世文学ムード」が

 大いなる試練を与えてくれた本作と

 生きて映画を見ることが出来る幸せに深い感謝を!!!。