映画に感謝を捧ぐ! 「イヴの総て 」

 映画感謝人GHMです。

 今回は ジョセフ・L・マンキーウィッツ監督の「イヴの総て」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 アメリカ演劇会の「ゴールデンガール」となった若手女優の

 

 光と闇を描いた本作は

 安易な美化や共感に背を向けた

 異色の「サクセス・ストーリー」であります。

 人々に夢を与える「女優」に潜む闇を象徴する

 ヒロインの姿を

 第三者的な視線と会話の嵐を駆使して

 描くことによって生まれた「黒き成長劇」は

 私に舞台裏をのぞく快感と女優の宿命について考える時間を

 与えてくれました。

 (J・サンダース扮する批評家の「クールな熱演」と

 因果の存在を感じさせる「ラスト・シーン」も印象的です。)

 まさに「内幕映画」の雄と呼ぶにふさわしい

 作品であると言えるでしょう。

 美しくも空しい世界に生きる人々の姿を

 ブラック・ユーモア風味で描いた本作と

 生きて映画を見ることが出来る幸せに深い感謝を!!!。