映画に感謝を捧ぐ! 「マネートレーダー 銀行崩壊」

 映画感謝人GHMです。

 今回はジェームズ・ディアデン監督の「マネートレーダー 銀行崩壊」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 ニック・リーソンの手記「私がベアトリクス銀行をつぶした」を

 もとにして作られた本作は

 静かなるマイナスエネルギーに彩られた

 実話系盛衰記であります。

 部下のミスを埋め合わせるために行った「ギャンブル」が

 「悪意なき不正・犯罪行為」へと発展し

 伝統ある銀行を崩壊へと導いてしまった男の半生を

 中立的視点を堅持しながら描く姿は

 私に「不幸の連鎖」の恐怖と融業界という名の異世界によって

 心をゆがめられてしまった人間の悲劇を

 

 示してくれました。

 (今にして思えば「自らの罪と失敗を書物にして出版する」という

 大胆きわまる精神を持つ主人公は

 作家・脚本家向きだったのかも知れません。)

 まさに「マイナス版(引き寄せの法則)」を映画化した作品であると

 言えるでしょう。

 不運と判断ミスによって「90年代最大級の貧乏神」となってしまった男を

 冷静なる視線で描いた本作と

 生きて映画を見ることが出来る幸せに深い感謝を!!!。