映画に感謝を捧ぐ！ 「殺人の追憶」
映画感謝人ＧＨＭです。
感謝を捧げようと思います。
１９８０年代の韓国で発生した「華城連続殺人事件」を
もとにして作られた本作は
外見以上の深みを持った犯罪サスペンス映画であります。
「精神的重圧」と戦いながら殺人犯を追う刑事たちの
残酷な運命を
冷徹なる視線と闇と水を駆使した映像表現によって描くことによって生まれた
美しくも理不尽な世界は
私に「勧善懲悪」が通らぬ世界の恐怖を示してくれました。
（愚直なまでに「現実感」を追求した俳優陣の熱演ぶりと
滑稽さと非情さが共存する終幕の会話も印象的です。）
まさに「正義のヒーローがいない世界」を
静かに描いた作品であると言えるでしょう。
８０年代の韓国社会を覆う「混沌」と
犯罪捜査を生業とする人々に課せられた「呪い」を
娯楽要素を守りながら描いた本作と
生きて映画を見ることが出来る幸せに深い感謝を！！！。
