映画に感謝を捧ぐ! 「愛の落日 クワイエット・アメリカン」

 映画感謝人GHMです。

 今回はフィリップ・ノイス監督の「愛の落日 クワイエット・アメリカン」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 グレアム・グリーンの小説「おとなしいアメリカ人」を

 もとにして作られた本作は

 舞台裏をのぞく快感に満ちた作品であります。

 諸外国の介入によって揺れ動くベトナムの姿を

 安易な米国礼賛に走ることなく描こうとする精神と

 東西スタッフが力を合わせることによって生まれた

 観光旅行風味が一体となって

 「娯楽要素と歴史劇要素」の共存に挑む姿は

 私に歴史の裏側をのぞき見る快感と

 陰謀サスペンスの快感を同時体験する機会を

 与えてくれました。

 (M・ケイン扮する主人公を「クリーンな善人」として

 描かなかった点も見逃せません。)

 

 まさに「ベトナム戦争前夜のベトナム事情」を知るための

 入門書と呼ぶにふさわしい作品であると言えるでしょう

 愛・陰謀・異文化交流が程よく混ざり合った本作と

 生きて映画を見ることが出来る幸せに深い感謝を!!!。