映画に感謝を捧ぐ! 「犯罪河岸」

 映画感謝人GHMです。

 今回はアンリ・ジョルジュ・クルーソー監督の「犯罪河岸」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 スタニスラス=アンドレ・ステーマン の小説「正当防衛」を

 もとにして作られた本作は

 愛と皮肉に彩られた犯罪サスペンスであります。

 

 「心に描いた殺人像」によって翻弄される人々の姿を

 ユーモアとシリアスとの均衡を保ちながら描いたストーリーと

 「説明台詞」を最小限にとどめ

 映像によって「心情・状況」を語る事に重きを置いた演出法が

 一体となる姿は

 私に「理論と実践との違い」・「日常に潜む(犯罪への扉)の恐怖」

 「心に潜む(負の感情)抑制することの大切さ」を

 示してくれました。

 (民衆と警察との「複雑な関係」を有効活用している点も

 見逃せません。)

 まさにフランス流「犯罪者目線映画」の雄であると

 言えるでしょう。

 素人犯罪ならではの「稚拙さ」と「揺らぎ」が

 人生の皮肉・哀愁・輝きを写し出す本作と。

 生きて映画を見ることが出来る幸せに深い感謝を!!!。