映画に感謝を捧ぐ! 「海を飛ぶ夢」

 映画感謝人GHMです。

 今回はアレハンドロ・アメナーバル監督の「海を飛ぶ夢」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 ラモン・サンペドロの手記「地獄からの手紙」を

 もとにして作られた本作は

 難病映画の定番に抗った大胆不敵な作品であります。

 ネガティブな「願い」に向かってポジティブに突き進む主人公と

 彼を取り巻く人々の姿を

 感動狙いや美化に溺れることなく冷徹に表現していく姿は

 私に他の難病映画・実話系映画とは異なる「人間味」と

 「重厚感」にあふれた時間を与えてくれました。

 (陰鬱な物語の中に潜む「ささやかなユーモア」が

 作品の魅力を高める「調味料」となっている点も見逃せません。)

 まさに「気高さとエゴの間に位置する感情」に

 満ちあふれた作品であると言えるでしょう。

 登場人物の「美化」を最小限度にとどめ

 「負の感情」に覆われた世界を描ききった本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。